神戸中央消防署

消防署
 大地震時に活躍する高性能の免震消防署
 阪神大震災で被災した生田・萱合消防署を統合・再建



-特徴-
 阪神大震災で被災した神戸市中央区の生田消防署と萱合消防署を統合して建設される神戸中央消防署。平常時における防火活動はもちろん、震災等の災害発生時に市の防災活動拠点として十分な機能を発揮できるよう高性能の免震構造を採用しています。
  平面形状24mX60m、地下1階、地上9階建。上部構造体にはRC造耐力壁や斜め柱等を導入し、総重量約17,000tを直1300φの免震装置12基が支持。
兵庫県南部地震で記録された 100カインレベルの地震動(Vmax=90〜130cm/s)に対して完全無損傷設計を達成しています。


評定番号

BCJ-免500

評定年月

平成10年1月(1998年)

所在地

兵庫県神戸市中央区小野柄通2丁目5-1,5-3

用途

消防署、共同住宅

階数

地上9階、地下1階、塔屋2階

延床面積

9,526.27m2

軒高

29.90m

上部構造

RC造(一部SRC造)

基礎構造

直接基礎

設計者

神戸市住宅局営繕部工務課長、株式会社類設計室、株式会社ダイナミックデザイン

施工者

住友建設株式会社



-設計上の特徴-

 本施設は、阪神大震災の教訓を生かして、災害発生時に迅速な初動態勢がとれるよう4階以上に職員の待機宿舎を併設しており、今後の消防署のあり方を示す代表的な事例となっています。
 3階以下の低層部は、短辺方向を24mとし、大型免震装置 (1300φX12基) を地下1階の外周部に配置。地震時に免震装置に作用する引抜力を抑制し、ねじれ振動に対する抵抗力を高めると同時に、 地下1階を駐車場等に利用しやすい無柱空間としています。
 本建物は、100カインレベルの地震動(Vmax =90〜130cm/s) に対して完全無損傷を達成。 免震装置の性能変動に対する検討は勿論、フレーム型多質点モデルによる水平 ・ 鉛直地震動同時入力に対する応答特性も検討し、安全性を確認しています。