杭頭接合装置DYNACAP2

　■場所打ち杭にはBP-CAP！

BP-CAPは場所打ち杭用の杭頭接合装置です。本装置により「杭頭完全ピン接合」が可能となり、杭頭に発生する地震時応力および基礎・地中梁の負担応力を劇的に低減させ、耐震性能の向上と共に施工性・経済性に優れた基礎構造体を実現できます。

（本工法は、（財）日本建築センターの一般評定（ＢＣＪ評定-FD0074-01）を取得しています。）

＜通常時の状態＞

＜地震時の状態＞

［性能］	完全ピン（回転剛性≒ゼロ）
	BP-CAPは、支持荷重の大きな場所打ちコンクリート杭（＝杭体の曲げ剛性が高い）を対象としているため、接合部の回転剛性・固定度を下げて、「杭頭完全ピン接合」としています。
［構成］	お皿の上に球体を配置
	本装置は、杭上面にお皿状の凹型球面（下部凹部材）を構成し、その上に球体（上部凸部材）を配置した構成となっています。
［原理］	転がり回転＋ポテンシャルエネルギ－
	曲率の異なる２球面の接触により
	・支持荷重の確保
	（点接触→曲面接触：ヘルツの接触条件の緩和）
	・転がり回転　→　回転剛性≒ゼロ
	・転がり→球面上昇→ポテンシャルエネルギーによる弾性復元力の提供
	を実現しています。
［特徴］	高信頼性＋大荷重対応
	材料には490N/mm2級鋼材を使用し、長期荷重3000トンまでの大荷重を完全ピンで支持します。

BCJ評定書

　■本接合装置の特徴

●	大荷重支持が可能
	長期荷重＝３，０００トンまで支持可能
●	回転剛性≒ゼロ（完全ピン）を実現
	杭頭固定度≒0.002～0.045
●	弾性復元力による安定性
	ポテンシャルエネルギーによる弾性復元力により、原位置復帰
●	充分なせん断耐力
	杭体以上の高いせん断耐力
●	品質の安定性・信頼性の高さ
	ＪＩＳ規格鋼材＋鋳造による寸法精度＝高信頼性
●	施工性の良さ
	現場では、工場製作された本装置を吊り込むだけ。無溶接工法で、天候に影響されない迅速施工
●	優れた経済性
	基礎構造躯体：
	完全ピン（曲げ戻しモーメント≒０）
	→基礎躯体低減＋掘削土工事低減
	→工期短縮
	杭体・接合部：杭体の経済設計
	＋リーズナブルな装置費
	＋迅速施工

　■３０００トン！まで性能確認

　●載荷荷重Pv=30,000kNまでの実大装置実験により、

　　　　・鉛直荷重支持性能

　　　　・回転変形性能

　　　　・基本性能値（水平剛性・鉛直剛性・回転剛性）

　　　等が確認されています。

BP-CAPの性能確認試験

　■簡単＆迅速 BP-CAPの据付施工

　●施工方法は、

　　１．杭頭部に据付用窪み部を設け

　　２．本装置を吊り込み

　　３．水平位置と傾斜角を確認した後に

　　　　（微調整スペーサ付きにより、水平精度（θ≦1/100rad）の確保も容易です。）

　　４．隙間を充填して据付完了です。

　　　　（充填材料には高強度材料を推奨します。）

　　・　充填材料投入後に吊り込む方法もあります。


１　据付け用の窪み部		２　装置の吊り込み


３　水平位置、傾斜角の確認		４　隙間を充填（据付完了）

BP-CAP施工手順

　■適用対象杭と制約条件

　　・場所打ち杭の杭径、長さ、工法・種別等に適用制限はありません。

上部フーチングに作用するモーメントは、本接合装置以外の部材で負担して下さい。

　　　　　具体例）　・上部フーチングを、地中梁、耐圧盤、床スラブ等で拘束する。

　　　　　　　　　　・１フーチングを複数本の杭で支持する。

地震時に液状化の発生が予想される場合は、別途検討を行って下さい。

　■BP-CAP製品メニュー

　　・ＢＰ－ＣＡＰはその支持荷重に応じて下記の７サイズが用意されています。

　　　※・長期荷重範囲は適用範囲の目安であり、特に下限値以下の低荷重での使用は問題ありません。

　　　　・適用杭径は、場所打ち杭頭部の標準的な対象杭径を表しており、特に上表以上の大径杭との組合せは問題

　　　　　ありません。